像がヤハウェである根拠は?
ガーフィンケル氏は、粘土像がヤハウェである根拠について、以下の点を列挙します。
1つは、この像がこれまでにキルベット・カイヤファ遺跡で見つかった唯一の像であることです。この遺跡は、紀元前10世紀頃、宮殿として機能したと言われ、そこに住む人々が唯一神のヤハウェを視覚化した可能性があります。
もう1つは、ヘブライ語聖書(旧約聖書)に、ヤハウェが馬に乗る様子が記載されており、それを元に騎馬姿のヤハウェを作ったと見られます。
また、別の場所にある寺院や埋葬墓の遺跡でも、同時代の似たような粘土像が見つかっています。
ガーフィンケル氏は「これらの像は、ヤハウェを象徴するものであるため、宮殿や寺院、埋葬墓といった神聖な場所にしか見つからないのではないか」と主張します。
その上で「3000年前はまだイスラエル各地でヤハウェの偶像崇拝が許されており、禁止され始めたのは、それから数世紀ほど後のことかもしれない」と述べています。
一方で、ガーフィンケル氏の説に疑問を呈す専門家もおり、ヤハウェの偶像とは断定できない状態にあります。
しかし、これが本当にヤハウェ像であるなら、きわめてレアな考古学的遺物となるでしょう。
記事内容に一部誤殖があったため、修正して再送しております。