地球上には不思議な生物がたくさんいますが、「アフリカ・レンカク(African jacana)」もそのひとつです。
アフリカ・レンカクは、チドリ目レンカク科の鳥類で、サハラ以南のアフリカ熱帯域に生息します。
最大の特徴は、何と言っても枯れ枝のように細長い足。画像中のレンカクは、お腹から無数に足が生えており、まるでエイリアンのように見えます。
しかし、この足の正体は、親の懐に潜り込んだ子どものものなのです。
なぜこんな状態になっているのでしょうか。
レンカクの足は水に沈まない
レンカクは、世界各地の熱帯域に分布し、いずれも淡水の湖や川に住んでいます。
全長は16〜55センチで、オスよりメスの方が大柄です。
足の指先が長いのが特徴で、水面に浮いた水草の上を歩いて移動します。ヒナですら、体に不釣り合いなほど大きな足をしています。
走ったり、飛んだりするには不都合ですが、水草の上を歩くにはこれほど最適な足はありません。細く広がった指先のおかげで、下向きの体重が分散され、水に沈まないようになっているのです。
こうしてレンカクは、水草にくっついている虫などを食べ歩きします。