粘性液体の気泡が崩壊する様子を撮影
粘性液体では気泡が崩壊するまでに少し時間がかかります。気泡は沈んで収縮していき、最後は中央に穴の空いた円盤のようになります。
過去の研究では、この現象は直感的に重力が作用しているのだろうと考えられていました。しかし、実際それは誤った認識だったようです。
これはシリコンオイルのような粘性の高い液体の表面で、気泡に穴を開けて崩壊する様子を映した動画です。
この実験のシリコンオイルは水の250万倍も高い粘性を持っています。ちなみに蜂蜜は水の2万倍の粘性と言われています。
非常に粘性が高いため、新たな研究ではこの気泡の崩壊を上下逆さまにしてやってみました。すると、元の状態とまったく同じように気泡が潰れていったのです。
重力の影響が逆向きに働いていても、気泡はの潰れる速度は変わらなかったのです。
これは気泡が潰れていくのは重力の影響によるものだというこれまで理解を打ち砕くものでした。
もっとも大きく働いているのは表面張力だったのです。