痛みの原因は?
さて昔から有名なギンピ・ギンピ(D. moroides)の痛みの原因は有機化合物「モロイジン」であり、これはもう一つのD.excelsaにも共通すると考えられてきました。
しかし研究チームが実際に調査したところ、D.excelsaにモロイジンは含まれていませんでした。またD. moroidesから精製したモロイジンでは、強烈かつ持続的な痛みが得られなかったのです。
つまり、「ギンピ・ギンピの毒」として知られる共通の持続性成分は別にあることになります。
この成分を調査するために、研究チームはD. moroidesとD.excelsaそれぞれの化学的構造を比較しました。
その結果、これまでに知られていなかった神経毒ペプチド(アミノ酸の結合)グループを割り出すことに成功。
このペプチドグループは「ギンピタイド(gympietide)」と命名されました。
ちなみに、D. moroidesペプチドとD.excelsaペプチドは全く同じ成分ではありませんが、同じギンピ―タイドのグループに属しています。