首から血管を通して脳インプラントを移植する
脳インプラント「Stentrode」は2010年以来、オクスリー氏らによって研究されてきました。
従来の脳インプラントは頭蓋骨の一部を切り取り、脳に電極を埋め込むという技術であり、脳組織の損傷というリスクを抱えていました。
対してこのStentrodeは、首に小さな穴をあけ、マッチ棒サイズのデバイスを移植するという手法。血管内に挿入されたデバイスは特定の脳領域で固定され、血管壁に張り付いた電極から神経情報を記録するのです。
2016年には羊の脳活動の記録に成功しており、現在ではインプラントによる双方向通信が可能とのこと。つまり、信号を脳に伝えることもできれば、脳信号を外部に送ることもできるのです。
オクスリー氏らは、身体麻痺した患者がロボットの手足を操作することを目指して、この技術を発展させてきました。