海洋の酸性化メカニズム
そもそも海が酸性化するというのはなんなのでしょうか?
酸性とは、溶液中に水素イオンが増えた状態を言います。これは二酸化炭素(CO2)が溶液に溶けた場合に発生します。
例えば、酸素が水に溶けても水素イオンは増えないので、液体は中性のままです。
では海の水はどうやって酸性化していくのでしょう?
大気中の二酸化炭素は、海面を通じて大気と海洋の間を活発に出入りしています。海洋中に溶けた二酸化炭素(CO2)は炭酸(H2CO3)になります。
溶液に溶けた物質は、イオンになるという話しを聞いたことがあると思いますが、この炭酸イオンは水の中に溶けているとき水素イオン(H+)と炭酸水素イオン(HCO3–)に分かれています。
大気中の二酸化炭素が増えると、海洋に溶けたまま水中に残る水素イオンが増えて行くため、だんだん酸性に変わっていってしまうのです。