大型動物は多くの腫瘍抑制遺伝子を持っている
ピートのパラドックスを引き起こす原因は、現代でも完全に解明されたわけではありません。
しかし関係するいくつかの要素はすでに発見されており、それらは仮説として挙げられています。
例えば、「大型動物は腫瘍抑制遺伝子をたくさん持っている」ことも分かってきました。これはエラーした細胞に自殺を命じる遺伝子です。
2015年の研究では、人間や他の哺乳類が1つしか持っていない腫瘍抑制遺伝子をゾウは20個も持っていると判明。
「細胞エラーの見逃し」はがん発生に繋がるので、この遺伝子を多く持っている大型動物は、細胞の数が多くても見逃しが少なくなり、がんになりづらいのです。