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世界征服に必要な文明は偶然から生まれた!? ヨーロッパにだけ「銃・病原菌・鉄」が発達した理由とは (2/3)

2020.12.13 Sunday

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「銃・病原菌・鉄」はどうして生まれた?

その原点は、農耕・牧畜にあります。

農耕と牧畜はほぼ同時にはじまりました。牧畜は当初、食肉生産でなく、フンを肥料にしたり、大きな農具を引かせるためのものだったからです。

こうして、狩猟・採集民の移住生活は、農耕・牧畜の定住生活に変わりました。

すると、女性たちの出産間隔が短くなり、人口が安定して増加。

食料の貯蓄も可能になり、農業をしなくても暮らしていける一団が誕生しました。

つまり、エリート層です。

『エジプトのイスラエル人』(1867年画)
『エジプトのイスラエル人』(1867年画) / Credit: ja.wikipedia

エリート層は、物資を税として取り立てることで、政治や鉄器加工、文字の開発などに専念しました。

さらに、天然痘・インフルエンザは、家畜に感染していた病原が突然変異で人間に伝染したものです。

牧畜によって家畜が身近にいるコミュニティーは、つねに病原菌にさらされ、その結果として免疫が獲得されました。

農耕・牧畜を早く開始できたところほど、文明(銃・病原菌・鉄)の発達も早かったのです。

それでは、農耕・牧畜がユーラシア大陸で早期に発達し、南北アメリカで発達しなかったのはどうしてでしょう?

次ページすべては「偶然の産物」だった

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