量子テレポーテーションとは何か?
テレポーテーションと名前はついていますが、量子テレポーテーションはSF的な瞬間移動があるわけではありません。
量子テレポーテーションは量子のもつれを利用することで、特定の場所にある量子の情報を、別の場所に送って再現するする技術です。
量子にはシリアル番号など個性を記録するものが存在しないため、条件を与えて再現することで、まるでテレポートしたかのように同じ量子の状態を作ることができるのです。
しかし距離を離せば離すほど、肝心の「もつれ」状態の維持はどんどん困難になっていきます。
そのため長距離の量子テレポーテーションの実現は困難を極めていました。
しかし今回、カリフォルニア工科大学の研究者たちは、2つの光子のもつれを光ファイバーを介して44kmにおよび維持し、量子テレポーテーションを行うことに成功しました。
さらに伝達の精度を90%にまで上げることに成功します。
既存の量子テレポーテーションでは、より長い距離でも成功していますが、精度はずっと低いものとなっていました。