馬は「種として」自己認識力をもっていた⁈
研究チームは、用意した実験場の中に馬の全身が映る大きな鏡を設置。
14頭の馬を対象に、それぞれが鏡に慣れて一連の社会的反応をしなくなった後、ミラーテストを開始しました。
馬の頬には、医療用の特殊な色つきゲルを使って十字マークを施し、これは鏡なしでは見られません。
また、無色のゲルで同じ十字マークを施した条件でも実験しました。
その結果、11頭の馬が自らの頬についた十字マーク(色あり)を認識し、その部位をこすり始めたのです。
頬をこする時間は、無色のゲルの時に比べ、約5倍にまで増えていました。
研究主任のパオロ・バラグリ氏は「これは馬が『自分の頬に』十字マークが付いていることを正確に理解し、剥がそうとしている証拠と言える」と述べています。
また、興味深いのは、14頭のうち11頭が同じ反応を示したことであり、馬が自己認識力を種としてもっている可能性を示唆します。
賢い個体に限られないという点では、馬が唯一かもしれません。
11頭の馬の中には、鏡に向かって舌をペロッと突き出し、その様子をジッと眺めているものもいたようです。
アインシュタインも舌を巻く賢さ、といったところでしょうか。