パートナーを見つけて維持するのが難しい地域の人々は、キスが好き
「ロマンチックなキス」に対する好意は、ヒトに共通する認識のように思えるかもしれません。しかし実際はそうではないのです。
例えばアフリカ、ニューギニア、アマゾンの熱帯地域に住む一部のグループにはキスの文化がありません。
キスの写真を見せられると、「面白い」と思うか、「嫌だ」と感じるかのどちらかです。
彼らにはキス以外の他に触れ合う方法があり、それによって信頼関係と親密感を保っていると考えられます。
また大規模な研究では、世界中の168の異なるグループと、彼らのキスに対する価値観が調査されました。
調査対象となったグループの種類は幅広く、狩猟民族の小さいコミュニティから、大都市で忙しく働く近代的なグループまで含まれています。
調査の結果、ロマンチックなキスは半数以下(46%)のグループで行われていたとのこと。
では、キスを行うグループと行わないグループの違いは何でしょうか?
研究によると、ロマンチックなキスは「多種多様な人々がさまざまな生活をしている、複雑で大きなグループ」で一般的だったとのこと。
ブルックス氏は、「そのような環境ではパートナーを見つけて維持するのは簡単ではなく、キスが重要な役割を果たす」と述べています。
この結果からも、キスが信頼関係の維持に大きく寄与していると分かります。
つまり総合的に考えると、私たちは「ロマンチックなキス」によって信頼を相互に確認し、深い関係を維持できます。
このポイントをなんとなく認識しているので、ヒトはキスが好きなのですね。