特定の細胞に感染する仕組み
実験の第一段階はまず、シロイヌナズナから赤い光に反応して結合する2つのタンパク質の遺伝子を抽出するところから始まりました。
そしてタンパク質「PIF」の遺伝子を、感染能力を奪って裸にしたウイルスに組み込み、本来のスパイクの代わりにPIFをウイルス表面に作らせました。
またもう片方「phyB」の遺伝子を細胞に結合する部分を付け加え、新たなタンパク質として再生産させました。
そしてこれら2つをシャーレ上で混ぜると、上の図のように表面にPIFを持つウイルスと、結合したpyhBをもつ細胞が混在するという図式ができあがります。
この状態で赤い光(レーザー)を特定の細胞に向けて狙って打つと、近辺に浮遊しているウイルスが赤く照らされた細胞だけに結合、狙った細胞でのみ遺伝子の書き換えが起こります。