脳インプラントで痛みの検出と緩和を可能に
現在、脳インプラントは神経活動を読み取って外部に抽出したり、身体の別の神経にバイパスしたりするために用いられています。
つまり、「脳 → 外部コンピューター」または「脳 → 手足」における「→」の部分を脳インプラントが担うわけです。
これにより、「脳でコンピューターを操作する」「麻痺患者が手足を動かす」ことがある程度可能になってきました。
そして今回開発された脳インプラントは、脳で生じる「痛み」の分野に焦点を当てています。
脳の2つの領域に脳インプラントがアクセスし、「脳(痛みを検出) → 脳(痛みを和らげる)」というプロセスを可能にするのです。
まず、電極アレイが痛み信号をリアルタイムで検出。
その情報は即座に脳の前部に埋め込まれたコンピューターチップに送信されます。
情報を得たチップは自動的に周囲を刺激し、痛み信号を無効にするニューロンを活性化させます。
この脳インプラントは痛みが生じたときだけアクティブになるため、効率的な鎮痛方法だと言えるでしょう。