・レーザーを放出できる極薄の膜を開発
・コンタクトレンズに取り付け、牛の目でその安全性を確認
・ウェアラブルセンサーや、紙幣の証明タグとしての応用が考えられている
巨神兵のプロトンビームごっこや、見つめ合う視線のレーザービームで恋模様を描ける日が実現しそうです。
スコットランドにあるセント・アンドリュース大学の研究者たちが、1ミリの千分の1の薄さの超薄型で柔軟性の有る薄膜を開発しました。この膜はコンタクトレンズの表面に設置でき装着者の眼からレーザーを放出することを可能にします。
https://www.nature.com/articles/s41467-018-03874-w
膜の材料は有機半導体ポリマーで、多くの分子の鎖から出来ています。膜にレーザー光線を当てると、とても出力の弱いレーザーが放出される仕組みです。
膜ごとに独自のバーコードを組み込むことができるので、ウェアラブルな安全タグのような物へ応用ができます。これはプラスチック紙幣のような物にも応用でき、偽造を防止する証明書としても役立つでしょう。また、爆発物を検出するセンサーとしても応用できる可能性があります。
“Nature Communications”誌に掲載された論文で、研究者たちはこの新しいレーザーを放出できる膜をコンタクトレンズに取り付け、牛の眼に装着。その結果、人間に使った場合でも安全であることが示されました。
セント・アンドリュースの物理・天文学科の物理学教授マルタ・ギャザーはこう言います。「古代のギリシャでは、プラトンは視覚が周りの環境を走査するために眼から放出される『アイビーム』によって作られると信じていました。プラトンの仮説はもちろん反証されています。しかし、眼からレーザーを放出するスーパーヒーローはポップカルチャーや漫画の中では生きています。私達の研究は、レーザー開発の新たなマイルストーンとなりました。特に、どうすれば柔らかく柔軟性の有る環境でレーザーを使えるか、あるいは、ウェアラブルセンサーや紙幣の証明タグとして使えるかという研究に方向性を示したのです」
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/7588
via: Newsweek/ translated & text by SENPAI
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