ギャンブルすると無謀な賭けをしてしまう
ギャンブルすると無謀な賭けをしてしまう / Credit:(左)Depositphotos,(右)Depositphotos
psychology

ギャンブルは勝っても負けても「無謀な賭け」をしてしまうと判明 (3/3)

2021.10.24 Sunday

前ページ日本人63名によるギャンブル実験

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勝っても負けても「無謀な賭け」にチャレンジすると判明

多くの勝ち経験も多くの負け経験も、無謀な賭けを導く
多くの勝ち経験も多くの負け経験も、無謀な賭けを導く / Credit:田岡大樹(京都大学)_勝ちばかりでも、負けばかりでも、「無謀な賭け」につながる -望み薄なギャンブルに賭けてしまうのはなぜか?-(2021)

実験の結果、主に3つの点が明らかになりました。

1つ目として、事前の経験によってギャンブル中の感情は異なると判明。

そしてその感情は確かに当人の判断にも影響を与えていました。

2つ目に、ギャンブルの初期段階では、ポジティブな感情が高くネガティブな感情が低いほど、「この賭けはメリットが大きい」と判断するようになり、無謀な賭けにつながると分かりました。

つまり多くの勝ちを経験した人ほど、最初の段階で無謀な賭けを行いやすいのです。

3つ目に、事前に多くの負けを経験したグループは、ギャンブル実験の終盤にかけて集中的に無謀な賭けを行うと判明。

これには「負けを取り戻そうする感情」が関係していると考えられます。

つまり、多くの負けを経験した人は、負け追いを行ってしまう可能性が高いのです。

さて、これらの結果から「勝ちばかりでも負けばかりでも、結局は無謀な賭けにつながる」と分かりました。

これはギャンブルを行う人が、勝っても負けても依存症へと誘導されることを示唆しています。

もちろん、今回の研究だけでは無謀な賭けに至るメカニズムが完全に解明されたわけではないので、さらなる研究が必要でしょう。

とはいえギャンブルをしようと考えている人は、「勝っても負けても冷静な判断はできなくなる」ことをあらかじめ知っておくと良いかもしれませんね。

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