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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
paleontology

新種の翼竜とされた化石ーー実は「太古の魚」だったと発覚

2026.04.22 17:00:48 Wednesday

「この化石は新種の翼竜だ!」

そんな驚きの報告が2025年にブラジルから発表されました。

細長い“歯”が何百本も並ぶ奇妙な顎の化石は、空を飛んだ古代の爬虫類「翼竜」のものと考えられ、大きな注目を集めたのです。

しかしその後、英ポーツマス大学(UOP)らの再検討により、この化石の正体はまったく異なるものだったことが明らかになりました。

なんとそれは、翼竜ではなく「魚のエラ」だったのです。

研究の詳細は2026年の学術誌『Anais da Academia Brasileira de Ciências』に掲載されています。

Why a bizarre Brazil ‘pterosaur’ fossil is now being reclassified as a fish https://phys.org/news/2026-04-bizarre-brazil-pterosaur-fossil-reclassified.html
Reinterpretation of Bakiribu waridza from the Romualdo Formation (Lower Cretaceous) of Brazil: a fish not a pterosaur https://doi.org/10.1590/0001-3765202620251374

翼竜の歯に見えた「奇妙な構造」の正体

問題の化石は、ブラジル北東部アラリペ地域の約1億1000万年前(白亜紀前期)の地層から発見され、「バキリブ・ワリザ(Bakiribu waridza)」と名付けられました。

当初の研究では、この標本は

・細長い歯が密集した顎(あご)の断片

・しかも2体分の翼竜が混ざったもの

・さらに恐竜が吐き出した“吐瀉物化石(レガージタライト)”

と解釈されていました。

確かに、翼竜の中には細かい歯を持つ種類も知られており、この奇妙な構造は一見するとそれらとよく似ていたのです。

しかし、後に詳細な分析が行われると、いくつもの違和感が浮かび上がりました。

まず、この「歯」には歯に必須の構造がありませんでした。

通常の歯には、エナメル質や象牙質といった特徴がありますが、バキリブにはそれらが見られなかったのです。

【魚と再解釈された化石の実際の画像がこちら

さらに重要なのは、歯の並び方です。

翼竜の歯は左右対称に並ぶのが基本ですが、この標本ではその規則性が確認できませんでした。

つまり、「歯のように見えるが、歯ではない」構造だったのです。

では、それは何だったのでしょうか。

次ページ正体は「魚のエラ」、歴史的な誤認の再来

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