鎌倉の川から見つかった巨大ウイルス
ウイルスというと、多くの人は「とても小さく、単純な病原体」を思い浮かべるかもしれません。
しかし巨大ウイルスは、その名の通り、通常のウイルスとは桁違いに大きなゲノムや粒子サイズを持つウイルス群です。
中には、ウイルスというより小さな細胞に近いような複雑さを備えたものもあり、近年では生命進化を考える上でも注目されています。
今回、研究チームは神奈川県鎌倉市の稲瀬川から採取した淡水サンプルを調べ、単細胞アメーバの一種であるヴェルムアメーバに感染する新種の巨大ウイルスを分離しました。
【発見された巨大ウイルスの画像がこちら】
このウイルスは、最初から堂々と見つかったわけではありません。
スクリーニングの過程で、サンプル中にいた別のウイルスであるファウストウイルスの感染の陰に、こっそり隠れるように存在していたのです。
そのためチームは、ラテン語で「隠れた、こっそりとした」を意味する「furtivus」にちなみ、この新種を「フルティヴォウイルス」と名づけました。
ゲノム解析の結果、フルティヴォウイルスは全長56万176塩基対の線状二本鎖DNAを持ち、656の推定コード配列を含むことが分かりました。
さらに、タンパク質共有ネットワーク解析、系統ゲノム解析により、フランスで2021年に発見されたクランデスティノウイルスと近縁であることも示されました。
ただし、この研究の面白さは「新種を見つけた」という点だけにありません。
本当に奇妙だったのは、このウイルスが宿主の細胞核をどのように利用して増えるかでした。



















































