長生きの秘訣は「食事と運動」が第一ではないのか?

仕事や家事が立て込んだ日、真っ先に削られるのは睡眠時間です。
平日に足りなかった分は、週末にまとめて寝て取り返せばいいと考えて、夜ふかしを重ねている人も少なくないでしょう。
長生きの秘訣と聞いて思い浮かぶのも、たいていはタバコをやめること、食事に気をつけること、体を動かすことです。
実際、喫煙や運動不足は、死亡リスクを下げるための対策の的とされてきました。
一方で、睡眠は大事だと分かっていても、食事や運動ほど重要視されることはありませんでした。
たとえば健康について話すときも、食事や運動に気をつかっていると言う人々が話題をリードし、さらには糖質や筋トレの話で盛り上がることもあるでしょう。
そこで「私はよく寝ています」と言うのは、なんとなく気が引けます。
たとえ勇気を出して断言しても、返ってくるのはよくても苦笑いやツッコミとなるはずです。
日常の一場面を切り取っても「よく寝る」という健康法が軽視されていることがわかるでしょう。
しかし、睡眠が足りない人は心臓や血管、代謝の病気にかかりやすく、死亡のリスクも高いことが、これまでの研究でくり返し示されてきました。
それなら、寝不足の人が多い地域では、実際に人々の寿命も短くなっているのでしょうか?
短くなっているとしたら、それは食事や運動と比べると、どのくらいなのでしょうか?
意外にも、この問いについて、アメリカ全土を細かく分けて研究は、これまでありませんでした。
食事のバランスが1週間くずれても、運動を1カ月さぼっても、人はそう簡単にはまいりません。
けれど眠らない日が何日か続けば、人はまともに立っていられなくなります。
命をつなぐ優先順位でいえば、睡眠はもともと食事や運動より前にあり、寿命により強く関連してもおかしくはありません。
そこで今回、オレゴン健康科学大学の研究チームは、全米に約3100ある郡(州の下の単位)ごとに、睡眠と平均寿命の関係を調べることにしました。
寿命という人間ならば誰もがかかわる部分で「よく寝る」という習慣は、どれほどの力を持っていたのでしょうか?


























