AIも手こずったゲーム「ストラテゴ」がついに攻略される
AIも手こずったゲーム「ストラテゴ」がついに攻略される / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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AIも手こずったゲーム「ストラテゴ」がついに攻略される

2026.10.05 19:50:00 Monday

トランプのババ抜きでは、相手の顔色をうかがいながら、見えないカードの並びを頭の中で想像して1枚を引きます。

チェスや囲碁では人間の頂点を、ポーカーではプロを打ち負かしてきたAIですが、長いあいだ攻略できなかったボードゲームがあります。

それが、相手の駒の正体が分からないまま戦う戦略ゲーム「ストラテゴ」です。

マサチューセッツ工科大学(MIT)やカーネギーメロン大学などの研究チームは、このゲームのためのAI「アタラクソス」を開発し、史上最強とも言われる人間のプレイヤーに挑ませました。

見えない駒の読み合いで、AIは人間の頂点に勝てたのでしょうか。

研究内容の詳細は2026年9月30日に『Nature』にて発表されました。

With most information hidden, the game Stratego had stumped AI—until now (Ars Technica) https://arstechnica.com/science/2026/10/ai-finally-beat-the-best-stratego-player-in-history-and-did-it-on-a-budget/ MIT News (MIT News) https://news.mit.edu/2026/game-playing-ai-stratego-new-champ-0930
Scalable decision-making for games of imperfect information https://doi.org/10.1038/s41586-026-11036-y

AIを寄せつけなかった「ストラテゴ」とはどんなゲーム?

AIを寄せつけなかった「ストラテゴ」とはどんなゲーム?
AIを寄せつけなかった「ストラテゴ」とはどんなゲーム? / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

1997年にはチェスAIのディープ・ブルーがガルリ・カスパロフ氏を破り、2016年には囲碁AIのAlphaGoがイ・セドル氏に勝ちました。

ところがストラテゴでは、潤沢な予算を持つDeepMindでさえ、トップの人間に安定して勝てるAIを作れませんでした。

ストラテゴでは2人のプレイヤーが、元帥からスパイまでの階級を表す駒に爆弾と旗を加えた40個の駒を自陣に並べ、相手の旗を奪い合います。

相手の駒がどこにあるかは分かっても、それが何の駒かは分かりません。

駒の正体は2つの駒がぶつかった時に初めて明かされ、弱い方が盤上から取り除かれます。

情報が隠れているのはポーカーも同じですが、テキサス・ホールデム(ポーカーの代表的なルール)で隠れている手札は2枚だけで、ありうる組み合わせは1326通りしかありません。

一方のストラテゴでは、駒の並べ方だけで10の66乗通りを超えます。

さらにチェスがふつう40手ほどで終わるのに対し、ストラテゴは2000手に及ぶこともよくあります。

そして厄介なのが、弱い駒を元帥のように動かして相手をひるませる「ハッタリ」です。

ハッタリが多すぎれば脅しは効かなくなり、まったくしなければ手の内を読まれてしまいます。

筆頭著者のサミュエル・ソコタ氏も「ハッタリは使うほど相手に予想され、1回の価値が下がります」と話します。

研究チームによると、2022年に登場したDeepMindの「DeepNash」も、この駆け引きの加減でつまずいていました。

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