AIを寄せつけなかった「ストラテゴ」とはどんなゲーム?

1997年にはチェスAIのディープ・ブルーがガルリ・カスパロフ氏を破り、2016年には囲碁AIのAlphaGoがイ・セドル氏に勝ちました。
ところがストラテゴでは、潤沢な予算を持つDeepMindでさえ、トップの人間に安定して勝てるAIを作れませんでした。
ストラテゴでは2人のプレイヤーが、元帥からスパイまでの階級を表す駒に爆弾と旗を加えた40個の駒を自陣に並べ、相手の旗を奪い合います。
相手の駒がどこにあるかは分かっても、それが何の駒かは分かりません。
駒の正体は2つの駒がぶつかった時に初めて明かされ、弱い方が盤上から取り除かれます。
情報が隠れているのはポーカーも同じですが、テキサス・ホールデム(ポーカーの代表的なルール)で隠れている手札は2枚だけで、ありうる組み合わせは1326通りしかありません。
一方のストラテゴでは、駒の並べ方だけで10の66乗通りを超えます。
さらにチェスがふつう40手ほどで終わるのに対し、ストラテゴは2000手に及ぶこともよくあります。
そして厄介なのが、弱い駒を元帥のように動かして相手をひるませる「ハッタリ」です。
ハッタリが多すぎれば脅しは効かなくなり、まったくしなければ手の内を読まれてしまいます。
筆頭著者のサミュエル・ソコタ氏も「ハッタリは使うほど相手に予想され、1回の価値が下がります」と話します。
研究チームによると、2022年に登場したDeepMindの「DeepNash」も、この駆け引きの加減でつまずいていました。




















