実は普通のガムでも少し効果があった
今回の研究で新型コロナウイルスをガムで防ぐ方法が開発されました。
ガムに含まれるACE2は人間の遺伝子(ACE2の設計図)を組み込んだ植物を栽培し、凍結乾燥させることで抽出されるため、製造も安価で済むとのこと。
植物で作られたタンパク質をガムに組み込み経口で使用するというアイディアは、上手くいけば、他のさまざまなウイルス(インフルエンザなど)に対しても利用可能になるでしょう。
また追加の実験では機械を使った咀嚼(そしゃく)試験が行われましたが、咀嚼がガムに含まれるACE2の分子構造に影響が与えないことが確認されました。
なお興味深いことに、比較のために使用されたACE2を含まない普通のガムでも、新型コロナウイルスを一定量除去する効果があることが確認されました。
ガムには口の内部を清掃する機能があるため、普通のガムでもウイルス粒子を巻き込むことで除去につながったのだと考えられます。
(※もちろんACE2ガムのほうがウイルス除去効果がありました)
研究者たちは今後、人間による臨床試験を目指して、開発を続けていくとのこと。
成功すれば、マスクを突破してきたウイルスに対しても、もう一段の防御が可能になるでしょう。
もしかしたら未来の薬局には、コロナ用ガムやインフルエンザ用ガムなどが、のど飴の横に並んでいるかもしれません。