「暑いときは涼しく」「寒いときは暖かく」してくれる自動調節ガラス
これまでにもいくつかの「省エネガラス」が開発されてきました。
熱移動を防ぐ素材を使用(暖房効果)したり、太陽光の侵入を抑制(冷房効果)したりして、部屋の温度を調整してきたのです。
ところが、これらのガラスは暖房効果と冷房効果の両方に適応できるものではありませんでした。
そのため「冬は暖かいけど夏は暑い」もしくは「夏は涼しいけど冬は寒い」という悩みを抱えていたのです。
そこでチームは、両方の機能を備えた適応型ガラスを開発することにしました。
今回新しく開発されたガラスは、温度によって特性が変化する「二酸化バナジウム」や、アクリルガラスになる「ポリメタクリル酸メチル」、さらに熱移動を抑制する「低放射率コーティング」などを組み合わせて作られています。
これにより、温度に応じて「侵入してくる太陽光の量」と「宇宙に向かって自然に放出される熱の量」を同時にコントロールできるようになりました。
夏と冬では調整の仕方を変え、部屋の中をいつでも快適にしてくれるのです。
では、この新しい省エネガラスにはどれほどの効果があるのでしょうか?