「かわいい」と感じさせる赤ちゃんの身体的特徴
人は本能的に赤ちゃんを「かわいい」と感じます。
約80年前、動物行動学者のコンラート・ローレンツ氏は、この共通認識についてある見解を提出しました。
人間は、赤ちゃん固有の身体的特徴(頭が大きい、目は大きくて丸く顔の低い位置にある、四肢が短い)を本能的にかわいいと感じる、というのです。
つまり、「かわいさ」の判断は、「個人の好み」だけでなく、「客観的な特徴」にもとづいている、というわけです。
これら客観的な特徴と理論は、「ベビースキーマ(赤ちゃん図式)」と呼ばれてきました。
それ以来、「かわいさ」に関する研究は多く行われてきました。
例えば、「かわいい」とされる特徴を分析することで、その特徴を強調した「加工写真」の作成が可能になりますね。
しかし、これまでに行われた研究のほとんどは、白人の赤ちゃんの顔写真を使ったものでした。
「かわいい」の研究結果は、今のところ世界で通用するか分からないのです。
そのため研究チームは、今回初めて、日本人の赤ちゃんの顔を使って「かわいさの特徴」を評価することにしました。