さらなる巨大化と多産化を目指して計画が進行中
今回の研究により、長期に渡る人工進化がどのような遺伝子によって引き起こされていたかが示されました。
140世代以上(50年以上)にわたるマウスの長期選抜は世界最長の研究です。
研究が行われたドイツの家畜生物学研究所では現在もこれらの系統が維持されており、超巨大化と超多産化の系統に対しては選抜作業が続行されており、さらなる巨大化と多産化が進められている、とのこと。
現状においても巨大化は既にマウスの健康や寿命を害するものとなっており、多産化においても母マウスの世話能力の限界を超えるもの(20匹以上)になっています。
そのためこれ以上の人工進化では、マウスは自然に生活することが困難になり研究者によるサポートが必要になるでしょう。
しかし巨大化(肥満化)と多産化の仕組みを解き明かすことができれば、将来的には抗肥満薬(やせ薬)や不妊治療の開発に役立つ可能性があります。