・マウスへの実験で、断食を取り入れたダイエットは糖尿のリスクを高めることがわかる
・断食ダイエットが糖の摂取をコントロールする「インスリン」の働きを弱めることが原因
5日食べて2日断食する「5:2ダイエット」のような断食を取り入れたダイエットが、糖尿病のリスクを高めるなどといった副作用があるとして、科学者が警鐘を鳴らしています。
https://www.ese-hormones.org/news/rss-feed-world-news/intermittent-fasting-may-increase-diabetes-risk/
欧州の学会 “European Society of Endocrinology” で発表されたこの見解では、断食が体重減少に効果がある一方で、糖をコントロールするホルモン「インスリン」の働きを弱め、糖尿のリスクを引き上げてしまうとのこと。つまり、5日食べて2日断食するといった「5:2ダイエット」のような習慣には注意が必要であるということになります。
研究ではマウスを用いて、3ヶ月間「1日おき」に食事を与えることで、体重やインスリンの機能を観察しました。その結果、マウスの体重や食事の摂取量は減っていきましたが、腹部の脂肪組織は増えていたことがわかりました。さらに、インスリンを放出する器官である「すい臓」の細胞にダメージがみられました。
研究者のひとり、サンパウロ大学のアナ・ボナッサ氏は、「断食ダイエットに即効性があることは確かです。しかし長い目でみれば、2型糖尿病などの深刻な病気を発症するリスクが高まることがいえます」と述べ、ダイエットの方法を慎重に選ぶことを勧めています。
とはいえ今回の結果はあくまでもマウスへの実験によるもの。このような食事法が人間にどのような影響を及ぼすかについては、さらなる研究が必要であるといえます。いずれにせよ、体に過度な負担をかける無理なダイエットは避けたほうがよさそうです。
via: independent / translated & text by なかしー
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