オリオン座流星群の雑学
観測をもっと楽しむために、オリオン座流星群がどのような流星群なのかを解説します。
オリオン座流星群の母天体は?
流星群は彗星が公転軌道上に残したチリの中を地球が通るとき、大気にチリが飛び込むことで起こります。
地球が彗星の公転軌道上を通る日時はだいたい決まっているため、流星群は毎年ほぼ同じ時期に起こります。そして、チリに飛び込む地球の頭部分が放射点というわけです。
流星群のもとになったチリを出した天体を母天体といいますが、オリオン座流星群の母天体はハレー彗星。
オリオン座流星群は三大流星群には含まれないものの、母天体が有名なのでちょっと興味をそそられませんか?
ちなみに、みずがめ座η流星群も母天体は同様にハレー彗星です。そして、三大流星群は「ペルセウス座流星群」「ふたご座流星群」「しぶんぎ座流星群」となります。
大出現の年もある
実は2006年のオリオン座流星群は、1時間あたり100個以上もの流星が観測されました。
このオリオン座流星群の活発化は、紀元前のある時期にハレー彗星から放出されたダストの群れに地球が遭遇したために起こったことがわかったそうです。
また研究結果では、こうしたダストとの遭遇によるオリオン座流星群の活発化は、ほぼ70年ごとに起きていることも示されているとのこと。
ハレー彗星の公転周期が75.3年と近いので、それも関係しているのかもしれませんね。
しし座流星群も約33年ごとに大規模な流星群が見られますが、母彗星のテンペル・タットル彗星の公転周期も33年となっています。
ということで、オリオン座流星群が次に活発になるのは2076年頃。気長に待たなくてはなりませんね。
今年はそんな大出現ではないですが、オリオン座を含む冬のダイヤモンドと一緒に流れ星が見えたら素敵ではないでしょうか。
このところ雨の日が続いていましたが、週末は晴れるところが多く、空気も澄んできれいな星空が見えそうです。ぜひ観測に挑戦してみましょう。