アメリカ中部の巨大な雹が降ったとき、西海岸では大規模な山火事が発生していた
雹は世界中のさまざまな地域で降り注ぎます。
小粒の雹がパラパラと降ること自体はそこまで珍しくありませんが、まれに巨大な雹が降り注ぐこともあります。
ピンポン玉サイズ、野球ボールサイズにまで成長するケースもあり、広範囲に降り注ぐ巨大な雹は自動車や作物を傷つけ、人を殺すことさえあるのです。
雹が大きく成長する原因はさまざまですが、時に想像もしない関連性が明らかになる場合もあります。
ファン氏ら研究チームは最初、森林火災がもたらす天候への影響を理解するために、2010年から2020年のアメリカ本土の気象データを調べていました。
そして特殊な例として、2018年には西海岸で発生した山火事と同時期に、遠く離れたアメリカ中部のコロラド州、カンザス州、オクラホマ州などで巨大な雹を伴う嵐が発生していたことを発見。
遠く離れた山火事と強力な嵐は1週間にわたって同時期に続いていたのです。
この2つに何らかの関連性があると考えた研究チームは、熱と煙の粒子を追跡する気象モデルを使って、背後にあるメカニズムを探ることにしました。