胴長短足なワンちゃんといえばダックスフンド。その可愛らしくもパワフルな性格は、多くの日本のドッグ・ファンを魅了しています。
世界中で人気の彼らですが、イギリスに住むダックスフンド「トレーバーくん」に信じられない出来事が起こります。彼は突然ふだんの3倍以上のサイズに膨れ上がり、「風船化」してしまったのです。
飼い主のフラン・ジェニングスさんは、突然「風船化」したトレーバーくんに驚愕。もちろん何が原因かはわかりません。とにかくすぐに動物病院へと急ぎます。
しかし、トレーバーくんをみた獣医も困惑してしまいます。このような症状を過去にみたことがなかったのです。とはいえ、この症状がトレーバーくんの呼吸に影響を与えていることは明らか。一刻も早く原因を突き止めるため、レントゲン撮影など徹底的な検査がおこなわれます。
そしてついに、その原因が突き止められました。トレーバーくんの気管に小さな穴が見つかったのです。その穴から、体全体の筋肉周辺に空気が入り込んでいました。そしてトレーバーくんが呼吸をするたびに「風船化」した体が膨れ上がっていたとのこと。
担当獣医のミシェル・カワード氏も、「こんなケースは今までみたことがありません」と、驚きを隠せません。そして幸運にも、その小さな穴を塞ぐ手術は無事に成功。みるみるうちにトレーバーくんは元の姿へと戻っていったのでした。
カワード氏によると、この「風船化」による後遺症等の心配はないとのこと。実際に、手術後の検査でも元気いっぱいな姿をみせていたトレーバーくん。この珍事件を物ともせずに、幸せに暮らしているようです。
トレーバーくんには申し訳ないですが、無事に元の姿に戻った今だから「実は風船化したトレーバーくんも可愛かった」と、正直なことがいえますね。