ネコがゴロゴロと喉を鳴らすタイミング
ネコがゴロゴロと喉を鳴らすタイミングとして一番有名なのは「飼い主がネコをなでた」ときでしょう。
喉のあたりをなでると指先にゴロゴロ音の振動が伝わってくるので特に気づきやすいタイミングと言えます。
しかし、実際にネコを飼ってみるとネコは実に様々な場面でゴロゴロ喉を鳴らします。
飼い主が近づいてきただけでゴロゴロいうこともあれば、動物病院など絶対にネコにとってハッピーではないはずの場所でもゴロゴロいうこともあるのです。
ネコは一体どういう気持ちでゴロゴロ喉を鳴らしているのでしょうか?
大きく分けると3つのパターンがあるようです。
幸せを感じている
まずはなでられて気持ちよかったり、飼い主に膝にのったりして、ネコが幸せを感じているときです。
多くのネコが機嫌が良いときにゴロゴロと喉を鳴らします。
これは、「なでられたとき」などスキンシップがあるときに限りません。
例えばお日様が暖かい窓辺でひとり寝転んでいるときなども、ゴロゴロいっているときがあります。
何かを求めている
ネコは餌や抱っこなど自分の要望を通すためにも「ゴロゴロ」を使うことがあります。
通常のゴロゴロ音は25Hzの低周波ですが、その中に380Hzの高周波が混じったものが「要求のゴロゴロ」です。
これは、人間の赤ちゃんの鳴き声に似た周波数帯で、人間の耳に残りやすい音と言われています。
この音を聞くと人間は単純に「にゃーにゃー」と鳴かれるよりも、ネコの要望を聞き入れてしまう傾向にあるそうです。
ストレスを感じている
前述の通り、低周波であるネコのゴロゴロ音は副交感神経を優位にし、ストレスを軽減させる効果があります。
このため、ネコはストレスを感じたときに自らゴロゴロ喉を鳴らすことで、そのストレスを解消させようとすることがあるのです。
動物病院などで不安そうにしているにも関わらず、ゴロゴロいっている場合はこのパターンにあたります。
ストレス源がなくなったときにゴロゴロが収まっていればいいのですが、特に理由もなくゴロゴロいうのが続く場合は病気や怪我の可能性もあるので要注意です。
ゴロゴロの振動は呼吸をラクにする効果もあることから「死に際のネコは喉を鳴らす」とも言われています。
こういった場合のゴロゴロ音はいつもより少し低い音になるとも言われていますが、人間の耳で聞き分けることは困難です。
例えば「体はこわばっているのにゴロゴロいっている」「特にストレス源がないのに険しい顔つきでゴロゴロいい続けている」などゴロゴロいうタイミングに不自然さを感じたら、迷わず動物病院に相談してみてください。
このようにネコの状態を知るサインにもなるゴロゴロ音、実はそれを聞く人間にもメリットがあるのです。
ネコのゴロゴロ音の効果は人にも!
単純に気持ちいいときに出る音だと思われているネコのゴロゴロ音ですが、実は「副交感神経を優位にする」「気持ちを安定させる」「骨の形成を助ける」「呼吸をラクにする」など様々な力を持っています。
そして、これらはすべて人間に対しても有効なもの、ゴロゴロいうネコを抱いて振動を感じれば同じような効果が人間に対しても期待できるのです。
ネコを飼っている方がよく「ネコは健康に良い!」と言っていることがありますが、実は科学的にもあながち間違っていないのかもしれません。