手も足もない生物はどうやって長距離移動する?
生物の多くは地上を走ったり、海を泳いだり、空を飛んだりして生息地を広げていきます。
では、移動能力の低い生物はどうやって分布を広げているのでしょうか?
この問いは生物学における長年の謎となっています。
例えば貝類など、普通に考えると長距離移動はムリそうですが、実際には、海洋島(過去に大陸と繋がったことのない島)の固有種が遠く離れた大陸で見つかることがあるのです。
そのため、移動メカニズムについての推測が数多くなされてきました。
最も可能性として高いのが渡り鳥へのヒッチハイクです。
渡り鳥は数千キロ単位の大移動を行うため、そこに乗り込めれば、手足のない生物も一緒に新天地へと輸送されます。
しかし、鳥類を介した長距離移動の証拠を直接的に示した研究はこれまでありませんでした。