もっとも精密な視力のNo. 1は?
遠くの獲物をいち早く見つけ、正確に狙いを定める――この能力でトップに君臨するのが、ワシやタカ、ハヤブサといった猛禽類(もうきんるい)です。
彼らは時には数キロ離れた地上のネズミやリスを上空から発見します。
その秘密は、極限まで特化した「高解像度」の視力にあります。
米メリーランド大学の生物学者トーマス・クローニン氏によれば、猛禽類の視力は人間の約3〜5倍も精密です。
これは人間が双眼鏡を通して世界を見るようなもので、「ワシの目を持つ」という表現が決して誇張ではないことがわかります。

さらに驚くべきは、彼らの目が体のサイズに対して異常に大きく、光を感じ取る網膜の受容体(フォトレセプター)の数が非常に多いという点です。
これにより、視界の細部までくっきりと捉えることができるのです。
空から地上の小動物を見つけるこの“超望遠視力”は、精密視力の王者と呼ぶにふさわしい能力です。