1930年代に落下して以来「ドアストッパー」として使われていた
マズレクさんは1988年にミシガン州中部のエドモアで農場を購入しました。
売り主である前の所有者に土地を案内され、家を内見しようとドアを開けた所に、大きな岩石が置いてあったといいます。
売り主に「これは何ですか」と聞いてみると、彼は淡々とした口調で「隕石ですよ」と答えたという。
彼の話によると、まだ子供だった1930年代に夜空から農場の敷地内に隕石が落ちてくる瞬間を父親と目撃したのだそう。
落下時にはドカン!という物凄い衝撃音があたりに響き渡りました。
翌日の朝、父親と現場に向かったところ、クレーターと一緒にまだ熱を持った隕石を発見したのです。
それ以来、売り主は自宅に持ち帰った隕石をドアを開け放しておくためのストッパーとして使い始めました。
こちらが実際の隕石の写真です。
この話から「さぞ大切にされてきたのだろう」と思いきや、売り主は「隕石も物件の一部だから」とそのままマズレクさんに貴重な隕石を譲り渡したのです。
それから30年間、マズレクさんも前の持ち主と同じく隕石を自宅のドアストッパーとして使ってきました。
途中、農場から引っ越すことがありましたが、隕石を手放すことはなかったという。
ただ話のネタとして時々、自分の子供の学校に隕石を持って行って子供たちに披露したといいます。
ところが2018年になって、マズレクさんは同じミシガン州で見つかった隕石が高値で売却されたという話を耳にし、「ちょっと待てよ、私の隕石は一体どれくらいの価値があるのだろう?」と気になり始めました。
そこで地元のセントラル・ミシガン大学(CMU)の地質学者であるモナ・シルベスク(Mona Sirbescu)氏に鑑定を依頼することになったのです。