ニンニクは揚げるだけで臭気レベルが下がる
一方で、チームは生ニンニクと別に、同じニンニクを125℃で素揚げし、室温で15分冷ましたものでも実験しました。
その揮発成分を測定したところ、ニンニクは揚げるだけで臭気成分が大幅に減ることが判明しています。
その後にヨーグルトを加えてみると、確かに臭気成分は減少したものの、生ニンニクに比べて消臭効果は低下していました。
これは生ニンニクに比べて素揚げしたニンニクの方が、そもそも放出する臭気成分が少なくなっていたためと説明されています。
そのため、調理過程でニンニクを揚げることも消臭対策の一つになると期待できるでしょう。
ギリシャヨーグルトがベストかも?
以上の結果から、ヨーグルトはニンニクへの消臭効果を持つことが改めて科学的に実証されました。
他方で研究者らは、ヨーグルト中の脂肪分やタンパク質の量によって消臭効果が増減したことから、ヨーグルトの種類も消臭レベルに影響を与えると考えています。
とはいえ、現代のスーパーやコンビニには非常にヨーグルトの種類がたくさんあり、全てを検証することは困難です。
しかしバリンジャー氏らは、ある一つのヨーグルトに注目しています。
それが「ギリシャヨーグルト」です。
ギリシャヨーグルトは、水切り製法によって余分な水分を取り除いたチーズのような堅めのヨーグルトです。その分、タンパク質の量が一般的なプレーンヨーグルトに比べて多くなっています。
ギリシャヨーグルトのニンニク消臭効果はまだ実証されていないものの、バリンジャー氏は普通のヨーグルトより優れた効果が期待できるのではないかと考えています。
さらにここにニンニク消臭効果がすでに知られているリンゴを足すと、口臭対策はバッチリではないでしょうか。
ニンニクをがっつり食べる予定のある日は、リンゴヨーグルトを食後のデザートに用意しておくといいかもしれません。
チームは今回判明した結果について、今後は人間の呼気を使って検証することを計画しています。