太陽系の惑星6つが並ぶ「惑星パレード」
太陽系の惑星6つが並ぶ「惑星パレード」 / Credit:TheSkyLive.com,ナゾロジー編集
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太陽系6つの惑星が整列!6月3日まで夜空に浮かぶ「惑星パレード」

2024.06.01 Saturday

5月31日~6月3日の夜明け直前、夜空に太陽系の6つの惑星が整列します。

このように複数の惑星が夜空にほぼ一直線に並んだ状態は、「惑星パレード」「惑星直列」などと呼ばれることがあります。(天文学用語ではありません)

しかし、ビッグイベントだと感じて6月3日の早朝に飛び出すのは、少し考えてからの方が良いでしょう。

この記事では、度々話題になる「惑星パレード」「惑星直列」が、実際にはどのような見え方なのか解説します。

A ‘parade of planets’ will appear in the night sky TOMORROW – here’s how you can see the six distant worlds align https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-13473895/parade-planets-appear-night-sky.html Will a ‘rare’ lineup of planets be visible to the naked eye in the night sky on June 3? https://www.space.com/planet-lineup-visible-june-3-2024

6つの惑星が並ぶ「惑星パレード」 実際の見え方には要注意!

惑星パレード」「惑星直列」という言葉を聞くと、「グランドクロスだ! 悪い事が起きる!」とオカルト的な発想をする人や、直感的に下のような状態を思い浮かべる人がいるかもしれません。

惑星パレードとは、惑星が3次元で並ぶことではない。
惑星パレードとは、惑星が3次元で並ぶことではない。 / Credit:Canva

しかし、これは間違った認識です。

惑星パレードとは、画像のように、3次元の宇宙空間で太陽系の惑星がまっすぐに並ぶことではなく、地球の夜空という平面上に太陽系の惑星が見かけ上一直線に並ぶということなのです。

そのため実際にはこのような配置で太陽系上に惑星は並んでいます。

2024年6月1日の惑星の配置。
2024年6月1日の惑星の配置。 / Credit:© 2024 TheSkyLive.com,3D Solar System Viewer.

そして惑星パレードという表現は、天文学用語ではなく、明確な定義もありません。

惑星の数もその時々で異なり、「太陽系の複数の惑星が、だいたい直線上に並んでいる」場合に、そう呼ばれます。

今年2024年では、太陽系の6つの惑星(水星、火星木星土星、天王星、海王星)が、5月31日から6月3日の夜明け直前に整列したような状態になります。

6月3日午前4時東京の西の空。TheSkyLiveによる画像。(直線は追加したもの)
6月3日午前4時東京の西の空。TheSkyLiveによる画像。(直線は追加したもの) / Credit:TheSkyLive.com,ナゾロジー編集

例えば、惑星や星の位置を教えてくれるサイト「TheSkyLive」を用いて、6月3日午前4時の東京から西の空を眺めると、6つの惑星が上の画像のように配置されているのを確認できます。

とはいえ、注意も必要です。

確かに、上記の画像や、下の投稿にあるコンセプト画像は、惑星パレードがどのようなものかを理解するのに役立ちます。

しかし、実際に早起きして空を眺める前に、「本当の見え方」を考慮する必要があります。

なぜなら、6つの惑星すべてが直線に並んでいるのを肉眼で見ることはできないからです。

まず、水星(Mercury)と木星(Jupiter)に関しては、近くには太陽があるため、大抵の場合、薄明かりの影響で見ることができません。

双眼鏡を使えばなんとか見えるかもしれませんが、地平線に対して非常に低い位置にあるので、開けた場所で観測しなければ山や建物で隠れる可能性が高いでしょう。

また天王星(Uranus)は肉眼で見えるギリギリの明るさですが、現在の配置では観測できるのが明け方になるので、薄明かりの影響で見えません。

海王星(Neptune)は、天王星よりも6倍以上暗い惑星であり、高性能な望遠鏡を持っている人だけが見ることができます。

6月3日早朝に空を眺めるなら、あまり期待しないように
6月3日早朝に空を眺めるなら、あまり期待しないように / Credit:Canva

ここまでで、6つの惑星のうちの多くが見えていませんが、まだ希望は残っています。

火星は、肉眼ではっきりと観測できる星ですし、土星も同じく肉眼で見える可能性が高いです。ただ望遠鏡を使用しない限り、土星のわっかは見えないでしょう。

これらの見え方を総合すると、6月3日までの夜明け前、6つの惑星は確かに特定の方向に並んでいますが、もし気まぐれに夜空に目を向けて肉眼で確認しようという人がいた場合、見ることができるのはそのうちの2つくらいです。

そのため気象学者のジョー・ラオ氏は、「6月3日に早起きして、木星や土星の環を一目見ようと期待している人は、かなりがっかりするだろう」と警告しています。

もちろん、珍しい天文ショーが夜空で開催されていることに違いはありません。

アプリなどを使用して惑星の位置を把握しながら空を眺めれば、肉眼ではほとんど見えなくても、その方向に「6つの惑星が並んでいる」ことを楽しめるでしょう。

早起きして眺めてみるのも一興かもしれません。

太陽系6つの惑星が整列!6月3日まで夜空に浮かぶ「惑星パレード」のコメント

かずさん

東の空では?

    METone

    だよね? 東じゃないのかな?

TOMO

こちらの記事では方向を西と表記していますが、画像をよく見ると、「east(東)」と書かれています。
みなさんが言う通り、惑星パレードは東の方向に見えるといったほうが正しいかと思います。

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