小惑星をくり抜いて作ったスペースコロニーのイメージ
小惑星をくり抜いて作ったスペースコロニーのイメージ / Credit:Michael Osadciw(University of Rochester)_Cities on asteroids? It could work—in theory(2022)
space

ガンダムみたいなスペースコロニーを「小惑星をくり抜いて」建設するアイデア論文

2022.12.21 00:00:00 Wednesday

宇宙船、空飛ぶクルマ、ドローン、3Dフードプリンタなど、SF作品で描かれた未来の技術は次々と現実のものとなっています。

であるならば、現在のSFが遠い将来に実現するかもしれません。

アメリカ・ロンチェスター大学(University of Rochester)機械工学科に所属するピーター・ミクラブシック氏ら研究チームは、SF的な魅力に溢れたスペースコロニーに関する論文を発表しました。

小惑星をくり抜き回転させ、その中に人類を住まわせるというのです。

SF映画に出てきそうなこの突飛なアイデアは果たして実現可能なのでしょうか。発表内容を見てみましょう。

研究の詳細は 2022年1月3日付の学術誌『Frontiers in Astronomy and Space Sciences』で発表されており、その内容は2022年12月8日付のプレスリリースにまとめられました。

Cities on asteroids? It could work—in theory https://www.rochester.edu/newscenter/cities-on-asteroids-it-could-work-in-theory-543862/ Would YOU live inside an asteroid? Bizarre study that’s ‘on the edge of science and science fiction’ claims the cities of the future will be on space rocks https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-11541353/Bizarre-new-study-proposes-living-inside-asteroids.html
Habitat Bennu: Design Concepts for Spinning Habitats Constructed From Rubble Pile Near-Earth Asteroids https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fspas.2021.645363/full

スペースコロニーの土台として小惑星を利用する

科学者たちは地球以外に人類の住処を見出せるか検討してきました。

その候補として、月や火星などがよく挙げられます。

そして他天体と並んでよく話題にあがるのが、スペースコロニーです。

しかし、他天体に住む場合と異なり、スペースコロニーを宇宙に建設する場合、その建築資材をどの様に確保するかは大きな問題です。

今回ミクラブシック氏ら研究チームは、小惑星を利用することを提案しました。

太陽系に数多く存在する小惑星
太陽系に数多く存在する小惑星 / Credit:Canva

小惑星とは太陽の周りを回る岩石質の天体であり、約46億年前に太陽系が形成されたときに残されたものです。

科学者たちはこれまでに60万個以上の小惑星を発見しており、その大きさも数m~数百kmと様々です。

そして研究チームは、その中でも直径300mの小惑星に着目し、これをスペースコロニーへと改造する大胆な方法を提案しました。

小惑星の中央をくり抜き回転させ、その中に人間を住まわせるというのです。

突飛なアイデアに思えますが、実はこれ、1976年にアメリカの物理学者ジェラード・オニール氏が提案したスペースコロニー「オニール・シリンダー」に触発されたものとなっています。

オニール・シリンダーの想像図。外部(左)と内部(右)
オニール・シリンダーの想像図。外部(左)と内部(右) / Credit:Rick Guidice(Wikipedia)_オニール・シリンダー

オニール・シリンダーは、2つの巨大なシリンダーで構成されており、回転することで遠心力を利用して内部の居住区に人工重力を与えるというもの。

日本人にとってはガンダムに登場するスペースコロニーと表現した方がわかりやすかもしれません。

しかし、それら巨大シリンダーの材料すべてを地球から宇宙へと運んでくるのは現実的ではありません。

そこでミクラブシック氏らは、「既に宇宙空間に存在している小惑星を土台として使ってしまおう」と考えました。

「小惑星をくり抜いてメッシュで覆う」というSFチックなアイデア

では、小惑星を使って人工重力を生み出すことなど可能なのでしょうか?

この点も、2019年に発表されたオーストラリア・ウィーン大学(University of Vienna)の研究結果に基づいています。

空洞をもつ小惑星を回転させることで、内部に人工重力が生まれる
空洞をもつ小惑星を回転させることで、内部に人工重力が生まれる / Credit:Thomas I. Maindl(University of Vienna)et al., Frontiers in Astronomy and Space Sciences(2019)

その論文では、「中央に円筒形の空洞をもつ小惑星を回転させることで、地球と同様の人工重力を生み出せる」ことが示唆されています。

とはいえ、ほとんどの小惑星は「固い岩の塊」というよりも、岩や石、砂の塊が弱い重力によって集まった「瓦礫の山」です。

そのためくり抜かれた小惑星は強度を保てず、回転するときに割れたり壊れたりするはずです。

2019年の論文ではこの大きな問題が放置されたままでした。

そこで今回、ミクラブシック氏ら研究チームの登場です。

小惑星コロニーのイメージ。小惑星をくり抜き、円筒形のメッシュの袋で覆う
小惑星コロニーのイメージ。小惑星をくり抜き、円筒形のメッシュの袋で覆う / Credit:Peter M.Miklavčič(University of Rochester)et al., Frontiers in Astronomy and Space Sciences(2022)

彼らは新しい研究の中で、くり抜いた小惑星を超軽量・高強度カーボンナノファイバーのメッシュで覆う方法を提案しました。

「崩れやすいなら、飛び散らないよう円筒形の袋で包めばよい」というわけです。

またメッシュで覆われた小惑星の表面にはソーラーパネルが設置され、これによって居住区に電力が供給されます。

ちなみに小惑星を回転させる方法は、「小惑星表面に設置したロケット噴射」とのこと。

こうした技術の組み合わせにより、下図のような小惑星コロニーが完成するというのです。

小惑星コロニーのイメージ。ただのフィクションか、それと将来実現するタイプのSFか
小惑星コロニーのイメージ。ただのフィクションか、それと将来実現するタイプのSFか / Credit:Michael Osadciw(University of Rochester)_Cities on asteroids? It could work—in theory(2022)

研究チームは、これらの理論について「実現するために必要な技術は、物理学の法則を破るものではありません」と主張しています。

小惑星コロニーは現代の私たちにとって全くのSFですが、このSFを現実のものにするための物理学と力学は確かに存在しているというのです。

将来、彼らのアイデアが「妥当だった」のか、それとも単なる「フィクションだった」のか、はっきりとした答えが出るまでしばらくかかりそうです。

ガンダムみたいなスペースコロニーを「小惑星をくり抜いて」建設するアイデア論文のコメント

ゲスト

そこまでするなら一から作った方がいいような…。
あるいはくり抜かないで小惑星を細かく砕いてそれをメッシュの内側に配置して壁にしてしまうとか…。

ゲスト

色んなアイディアがあるもんだなあ

へろふぬ

同じ様な事考える人は居るものですね、此の方は1976年発表でしたね。実は私それより少し早くおよそですが、1971か2年に考えました。小惑星は金属を含むと知ってましたから小惑星くり抜き中に製鉄所を作りそれで惑星を包む、熱源は太陽光線を虫メガネの要領で、所どころに穴を開けガラス棒を差し込む途中にレンズをつけるそれを空洞内の芯棒迄、芯棒は空洞内に支柱をつけるその中をとうす、光は内壁の地上を照らす、光ファイバーを知らなかったから、私中学生の頃デス万博の頃、色々考えました、恐竜の作り方、此れは今でも知ってる友人います、学校で◯◯は恐竜造ってるて言いふらしてた、全宇宙を包み込む方法とか、その他細かい事いっぱい有りました、デモ話すと皆に笑われました、土星の輪っかは氷だと、それを持って来て蒸留しれば水、水が有れば酸素も確保、回転すると重力が、へ〜同じ様な事考えた人いたなら、私は皆に笑われましたがそんなに変わり者ではないと安心しました。

へろふぬ

家の息子も変わり者です。小学校3年位の時、真剣な顔で私に言いました、「◯◯くんはUFOを未来人のタイムマシンとみた!!」だってなんでも良いから裏付けを考えなさいと言いました、だから小惑星くり抜きサテライトも出来る限り裏付けをノートに書きました。МITのカールセイガンのコスモス高かったけど買って読みました、NHKの未来への遺産此れも買いました。そんな事ばかりだから今でも貧乏です。デモ考えてると楽しいですね。サテライトは地球の公転に対して直角方向に公転させます、例えば地球が一番右に来た時太陽の真上か真下に来るようにセッティング、此れで地球からいつでも最短で行けます。

へろふぬ

此れはその後35歳頃、詰まり34年前位考えたのは大きな虫メガネ銃、太陽光線を集め惑星の表面に照射して岩石を溶かし表面をコーティングする方法、内側からも、何重かやれば丈夫になるでしょ。とにかく外殻が出来れば後は対した事無いですよ。只太陽光線虫メガネ銃此れがどう手配するか?そうだ!アマゾンに発注しよう、なんてね。

ゾーガン星人

小惑星くり抜きサテライト、専門の不動産屋さん出来たら利用したいです。

ゾーガン星人

5K四方位のが欲しいです。

ゾーガン星人

5K四方位のが欲しいです。それくらいなら地球にも在るかな。

コメントを書く

※コメントは管理者の確認後に表示されます。

0 / 1000

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

宇宙のニュースspace news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!