希少な「10代のティラノサウルス」の化石と判明!
この発掘調査には少年たちの家族だけでなく、ジャイアント・スクリーン・フィルム(Giant Screen Films)というドキュメンタリー制作チームも同行しています。
(チームが制作したトレーラー映像は記事の最後に添付してあります)
発掘はバッドランズの土地管理局の許可を得て実施されました。
11日間にわたる掘削作業の末、チームは頭蓋骨と尻尾、脚、腰の部分的な骨を発見。
そして回収された骨の化石は、恐竜の王者たるティラノサウルスの骨であることが判明したのです。
加えて、このティラノサウルスは大人でなく、まだ未熟な若い個体であることがわかりました。
発掘された骨は周囲の岩石ごと切り出し、ヘリコプターに乗せてデンバー自然科学博物館へと輸送されています。
持ち帰った骨をより詳しく調べたところ、この若いティラノサウルスは全長約7.6メートル、体重1.5トン以上に達すると推定されました。
私たちからするとこれでも十分な大きさですが、大人のティラノサウルスは全長12メートル以上、体重4.5〜8トンにもなります。
またチームは骨の分析から、このティラノサウルスが13〜15歳頃に死んでいたことを割り出しています。
ティラノサウルスの平均寿命がどれくらいだったかは定かでありませんが、これまでの研究によると約30年くらいと見積もられています。
少年たちは同じ10代ということもあって、このティラノサウルスを「兄弟(Brother)」と親しみを込めて呼んでいるそうです。
その一方で、タイラーさんは発掘作業で見つかるティラノサウルスの化石はほとんどが成熟した大人のものなので、若い個体の化石は非常に貴重であると述べました。
特にティラノサウルスがどのような成長プロセスを辿って大人になるかを理解する上で、今回の化石は重要な情報源になると期待しています。
今回見つかった化石は6月21日からデンバー自然科学博物館にて一般展示される予定です。
また、ジャイアント・スクリーン・フィルムが制作したドキュメンタリー映画『T.REX』も同館に併設されているインフィニティ・シアターで上映されるとのこと。
こちらはその公式トレーラー映像です。