JWSTが48光年離れた太陽系外惑星「LHS 1140b」の秘密を暴く
太陽系外惑星「LHS 1140b」は、地球からくじら座の方向に約48光年離れた場所にあり、赤色矮星LHS 1140の周りを公転しています。
この惑星が最初に発見されたのは2017年であり、当初天文学者たちは、LHS 1140bが主にガスで構成された「ガス惑星」で、海王星(ガス惑星)の小型版だと考えていました。
そしてLHS 1140bは、「ハビタブルゾーン(居住可能領域)」に位置していることから、生命が存在する可能性が高いと注目されてきました。
「ハビタブルゾーン」というのは、恒星との距離が適切で生命に必須される液体の水が存在可能な領域のことを指します。
LHS 1140bは全体が氷に覆われていると考えられていましたが、太陽系における土星の衛星エンケドゥラスのように、氷の下に液体の海を持つ惑星の可能性が高いと考えられていたのです。
このようないくつかの条件がそろっていることから、ある天文学者は、「地球外生命体の証拠を探すのに最適な場所」とさえ呼んでいます。
しかし最近、LHS 1140b関する情報は、大きく更新されることになりました。
2023年12月にジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)によって収集されたデータと、ドヨン氏ら研究チームの分析によると、そもそもLHS 1140bは、「ミニ海王星」ではないかもしれないというのです。
彼らの分析によると、LHS 1140bはガス惑星ではなく、地球と同じく、主に岩石や金属などで構成される「岩石惑星(地球型惑星とも呼ばれる)」の可能性が高いという。
しかもLHS 1140bの質量は地球よりも大きいことが分かっており、「スーパーアース(巨大地球型惑星:地球の数倍程度の質量をもつ岩石惑星)」に分類される可能性が高いようです。
さらに研究者たちはこの惑星が、「眼球惑星(Eyeball Earth)」と呼ばれるタイプ、目玉のような見た目をしている可能性があると述べています。
目玉のような見た目という予測は、一体どういう根拠によるもので、どういう意味があるのでしょうか?