魚たちの大好物「ゴカイ」
ゴカイは環形動物門多毛綱に属する動物の一種であり、砂浜や海など様々な場所に生息しています。
体長は5~12cmであり、ミミズのような細長い体と、疣足(いぼあし)と呼ばれる足のような突起をたくさん備えています。
色は薄いピンク色もしくは茶色であり、私たちが触るとウネウネとうごめきます。
魚釣りのエサとしてよく用いられますが、釣り初心者たちの中には、ゴカイを触るのが嫌で挫折する人も少なくありません。
そんなゴカイは魚たちには大人気であり、ゴカイにとって海の中は敵だらけの危険な場所です。
しかし、自見氏らが新しく発見したゴカイは、これまでの常識を覆すような新種でした。
彼らが三重県や和歌山県、そしてベトナムで調査を進めていたところ、常識はずれの形や色をした新属新種のゴカイを発見したのです。
このゴカイは、自見氏らによって「ケショウシリス(学名:Cryptochaetosyllis imitatio)」と名付けられました。
これは色鮮やかに自身を飾っていることに対する「化粧」と、ウミウシのように化けているという意味の「化生」の2つを掛けた命名とのこと。
では、新種のゴカイ「ケショウシリス」とは、いったいどのような生物なのでしょうか。