ウズラも「一目惚れ」をする?恋に落ちるメカニズムが判明!
ウズラも「一目惚れ」をする?恋に落ちるメカニズムが判明! / Credit: 写真AC
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ウズラも「一目惚れ」をする?恋に落ちるメカニズムが判明! (2/2)

2024.09.29 Sunday

前ページウズラは見た目から恋に落ちる

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異性を見た時にだけ、瞬間的に生殖ホルモンの分泌が低下する

異性を見た時にだけ、瞬間的に生殖ホルモンの分泌が低下する
異性を見た時にだけ、瞬間的に生殖ホルモンの分泌が低下する / Credit: 写真AC

研究者たちはまず、オスのウズラを実験用のケージに入れ、ガラス板越しに他のウズラを見せたあとで、オスの組織と血液を回収して、生殖に関わる物質がどのように変化するのかを調べました。

その結果、60分間メスを見たオスの脳組織では、ゴナトトロピン放出ホルモン阻害ホルモン(GnIH: 性腺刺激ホルモン阻害ホルモン)という脳の遺伝子が増えていることが分かりました。

ゴナトトロピン放出ホルモン阻害ホルモンは、脳の視床下部という場所で作られる神経ペプチドで、生物の攻撃性を抑制する働きがあります。

さらに、ゴナトトロピン放出ホルモン阻害ホルモンは、脳の下垂体から分泌される、生殖に関わるホルモンである黄体形成ホルモンの分泌を抑えて、生殖行動を抑制する作用も持っています。

つまり、オスのウズラは認識した相手がメスだった場合、攻撃性と生殖行動を一時的に抑制して、相手とコミニュケーションを取ろうとしていると考えられます。

この反応は、オスのウズラが単独でケージに入れられている時や、他のオスを見た時には観察されませんでした。

一目見た相手に対して、優しくしたい、コミニュケーションを取りたい、という欲求を感じるのは、まさに瞬間的に恋に落ちる「一目惚れ」という現象そのものですね。

一目惚れは起こりうる

一目惚れは起こりうる
一目惚れは起こりうる / Credit: 写真AC

すべての生物は、他者とコミュニケーションを取りながら生活をしています。

一方で、コミュニケーションと感情的な行動の関係性には、わかっていないことがたくさんあります。

本研究は、異性を認識した時に生じる、生物の本能的な行動のメカニズムの一部を明らかにしました。

ゴナトトロピン放出ホルモン阻害ホルモンや黄体形成ホルモンは、ヒトをはじめとした多くの野生動物に共通して存在しています。

異性を前にした時に、優しくしたい、仲良くなりたいと感じるのは、このような本能的な働きが、身体の中で起きている可能性があります。

野生動物のメスも、オラオラ系より優しい男の方が好み!ということかもしれませんね。

ヒトの「一目惚れ」には多くの要因が絡んでおり、より複雑ではありますが、基本的な構造はウズラと同じであると考えられます。

このことから、ヒトでも「一目惚れ」は起こりうる現象であり、生きていく上でのコミュニケーション行動のひとつと言えるのではないでしょうか。

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