斧で自分の性器を切断!世界初の事例
オーストリア在住の匿名男性(37歳)は以前から重度のうつ病とアルコール依存症を患っていました。
事故当時、男性は人里離れた別荘に一人で冬季の滞在をしていたといいます。
ある夜の午後9時頃、男性はマジックマッシュルームを一度に4〜5個摂取し、強烈な幻覚症状に襲われました。
そして手元にあった斧で自らの男性器を複数回にわたり切断するに至ったのです。
男性は強烈な痛みで正気に戻ったものの、何が起こったのか完全には覚えていなかったため、事故当時の詳細は不明だといいます。
男性は出血を抑えるために性器の根元を布で縛り、切断された陰茎部は雪を詰めた瓶の中に入れたという。
その後、男性は助けを求めて別荘を出ました。
そこで通行人が大量に血を流しながら錯乱した状態の男性を見つけ、救急隊に連絡。
男性は一度近くの村に搬送された後、緊急手術を受けるため、フェルトキルヒ病院に運ばれました。
この時点で切断事故から約5時間が経過しており、男性はかなりの失血から危篤状態にあったといいます。
医師チームは直ちに緊急オペを開始し、止血および輸血、そして性器の再縫合手術を行いました。
しかしながら切断された陰茎部は土と雪で汚染されており、一部は修復不能なまでに損傷していたといいます。
それでもチームは陰茎部を慎重に洗浄し、再建できる部分だけを性器の根元と縫合。
その結果、元の長さよりは大幅に短くなったものの、奇跡的に性器の修復手術は成功しました。
男性には術後も幻聴や妄想などの症状が続いたため、精神科に移り、幻覚を抑える治療薬が投与されています。
ただ精神状態は徐々に安定し、術後から1週間後には泌尿器科に戻り性器の回復治療を受けました。
男性の性器にはいくつかの合併症(亀頭の皮膚組織の部分的な壊死)が生じましたが、時間の経過とともに治癒しています。
驚くべきことに、男性は術後3カ月には勃起機能をある程度回復させ、通常通り排尿もできるようになったとのことです。
しかし今回の症例は、幻覚剤の個人的な乱用が悲惨な事故につながりかねないことをまざまざと思い起こさせます。
マジックマッシュルームの摂取で自らの性器を切断したケースは初めてではありますが、幻覚症状は人をここまで狂気に走らせることがあり得るのです。
マジックマッシュルームに含まれるシロシビンのような麻薬成分は医療目的に正しく用いれば、私たちの味方になってくれますが、個人的な利用はくれぐれもやめるべきです。