・フロリダ州立大学が、どのような人が不貞行為に走ってしまうのかについて調査
・様々な要因が挙げられたが、特筆すべきは「注意の解放力」と「評価の切り下げ」。すなわち魅力的な異性を「無視」できる力が重要となる
浮気、しませんか?永遠の愛、誓えますか?
フロリダ州立大学が、どのような人が「浮気」や「不倫」などの不貞行為に走ってしまいがちなのか、その「因子」に関する研究を行っています。
http://psycnet.apa.org/buy/2018-05467-001
233組の新婚夫婦が調査の対象となり、結婚への満足度や不貞行為の有無など、様々な項目について報告してもらいました。
さらに、研究チームは新婚夫婦に対して「2つの尺度」をテスト。1つ目は「注意の解放力」であり、これは恋愛感情を抱く可能性のある人物から注意を逸らすことができる力を指します。2つ目は「評価の切り下げ」であり、いかに外見のいい相手であっても、その人の魅力を自分の中で減少させられる力を指しています。
調査では、新婚夫婦は「外見が非常に魅力的である」異性と「平均的な見た目」の異性の写真を見ることで、それらの尺度が測定されました。
調査の結果、素早く「魅力的な異性」から注意を逸らすことができた「注意の解放力」がある人物は、不貞行為をしない傾向にあることが分かりました。一方で、長い間「魅力的な異性」から目を離すことができなかった「注意の解放力」に乏しかった人物は不貞行為のリスクが高いとされ、結婚生活が失敗に終わる可能性が高いとされました。
また、「評価の切り下げ」ができる人物についても不貞行為のリスクが少なく、関係が長続きしていることが判明。誠実な人はパートナー以外の魅力的な異性を、よりネガティブにとらえていることが分かったのです。
研究を率いたジム・マクナルティ氏は、「それらの反応は、ほぼ無意識のものであり、生物学的な要因や、幼少期の体験によって形作られていると考えられます」と語っています。
研究ではさらに、それらの要因の他に不貞行為のリスクに関連するものとして、「年齢」「結婚満足度」「性生活満足度」「自分自身・パートナーの魅力」などを挙げています。「年齢」が若かったり、「結婚満足度」が低くても「不誠実」である傾向にあるとされたのは想像通りかと思います。
しかし驚くべきことに、「性生活満足度」が高い夫婦ほど、不貞行為に走りがちであることも分かりました。これはおそらく、互いがセックスに対してポジティブな感情を抱いているため、より性的な好奇心を高めてしまう結果になってしまっていることが考えられます。
また、「自分自身」に魅力がないと思っている「女性」ほど浮気しがちであることが判明。さらに、「パートナー」に魅力がないと思っている「男性」ほど不誠実であることが分かりました。
現在アメリカにおける離婚率は40-50%と、約半数の夫婦が破局といった結末を迎えてしまっています。さらに、ソーシャルメディア等の発達により他者とつながりやすくなったことが、この数字をさらに押し上げる要因となる可能性もあります。
それでも「運命の人」と死ぬまで一緒にいたい、と思う方は、この研究で明らかとなったいくつかの「危険因子」をぜひ参考にしてみてください。
via: FLORIDA STATE UNIVERSITY NEWS / translated & text by なかしー