美形は得する「ハロー効果」はAI補正でも生じるのか
容姿の美しさは、様々な場面で有利に働きます。
例えば、美人に対して、人々は実際には関連性のない他の分野まで高い能力があると評価します。
身体的な魅力度の高い人は、そうでない人に比べて、より知的で、より信頼でき、より幸せで、より社交的だと考えられる傾向があるのです。
これはテレビ番組でも、面接に影響することが示されたりしているので知っている人が多いでしょう。
このような効果は、心理学で「ハロー効果」と呼ばれます。
これは、ある人の目立った特徴や印象が、その人の他の特性や全体的な評価に影響を与える現象のことです。
では、美しさに関するハロー効果は、現実世界だけでなく、デジタル世界でも生じるのでしょうか。
近年では、顔加工アプリによるAI美顔フィルターが人気であり、多くの人が使用しています。
写真や動画、ライブ配信でフィルターを設定するだけで、誰もが簡単に色白になったり、シワを無くしたりできます。
また目を大きくしたり、小顔にしたりするなど、様々な機能が搭載されています。
今やデジタル世界では、誰もが簡単に美人になることができます。
そして中には、現実世界と同様の「ハロー効果」を期待する人もいることでしょう。
しかし、顔加工アプリによるハロー効果は、これまで十分には調査されておらず、その効果のほどは不明なままです。
そこで今回、グラティ氏ら研究チームは、その点を明らかにするため、フィルターを使用した写真が人々にどう評価されるのか調査しました。