意外にも自分のための嘘をつくことは少ない
実験の結果、参加者約77%が週に3回ほどしか嘘をついていないと回答し、残りの参加者は週に3-7回の嘘をついていると回答しました。
しかし、これらの報告は自己申告での回答に基づいているため、おそらくより高い頻度で嘘をついているものと考えられます。
また過去6カ月の間についた嘘の動機として一番多かったのが、他者を傷つけないためなどの利他的な理由でした。
その次が秘密にするため、否定的な評価を避けるためと続きました。
さて、性格と嘘の種類の関係性についてはどのような結果が出たのでしょうか。
まず真面目な人は道徳心や責任感が強く、嘘をつく頻度が少ない傾向がありました。
おそらく真面目な人は、約束を守ることや正直でいることを大切にするため、隠し事やごまかしをしないよう心がけることが多いようです。
一方で心配性な人や協調性が高い人は、気まずい状況を避けるために嘘をつくことが多いことが分かりました。
読者の皆さんも、友人からの誘いを断りづらく、「忙しいから行けない」と嘘をついてしまうことがあるでしょう。
心配性な人や協調性が高い人は、特にこの傾向が強いようです。
また、外向性が高い人は、衝動的な嘘や他人から肯定的な印象を得たいという思いから嘘をつく傾向があります。
これは自分の実績や経験を少し誇張して話すことで、会話を盛り上げたり、他者から注目されたいと感じることがあるということでしょう。
最後に創造性の高い人は、他人の気持ちを重んじる傾向が強く、思いやりや配慮から嘘をつくことが多いことが分かりました。
人は時に自分を守るため、そして他人を思いやるために嘘をつきます。
嘘をつく行為は必ずしも悪意に基づくものではなく、時には優しさや配慮の現れでもあることを忘れてはいけません。
この研究の結果からも、人は利他的な理由から嘘をつくことが最も多く、悪意を持って相手に嘘をつくことのが意外にも少ないことが分かるでしょう。
嘘の「種類」と「動機」に注目し、日常のコミュニケーションを振り返ってみてはどうでしょうか。
嘘との向き合い方を見つめ直すことで、より良いコミュニケーションや信頼関係を築く一歩につながるかもしれません。
このアンケートへの回答も嘘が含まれているような気がして、なんとも難しそうな調査だ。
先に性格調査をしてから、嘘に関する質問を尋ねたのだろうか。