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性交の証拠は微生物で得られると判明 / Credit:Canva
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性行為で移る“微生物の指紋”を発見!【セックスの痕跡は消せない】

2025.02.17 12:00:19 Monday

近年、芸能界やスポーツ界などで性的なトラブルが話題になることが増えています。

また、女性や子供を狙った性犯罪もいっこうに無くなりません。

しかし、性犯罪の証拠を集めるのは非常に難しいものです。

DNAが検出できないと、加害者を特定できない場合があるのです。

ところが、新たな研究によって 「微生物」が性行為の証拠になり得る ことが判明しました。

オーストラリアのマードック大学(Murdoch University)の研究チームが 性行為中にパートナー間で独自の微生物が交換される ことを発見。

この性器微生物は「sexome」と呼ばれ、性的暴行の加害者特定に活用できる可能性があるのです。

この研究の詳細は、2025年2月12日付の『iScience』誌に掲載されています。

After sexual intercourse, both partners leave traces of their own unique genital microbiome https://www.eurekalert.org/news-releases/1072866 The ‘sexome’: A new forensic tool to identify perpetrators https://newatlas.com/society-health/genital-microbiome-forensics-sexual-assault/
Bacterial transfer during sexual intercourse as a tool for forensic detection https://doi.org/10.1016/j.isci.2025.111861

微生物は“指紋”のよう!?新たな犯罪捜査の鍵とは

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人間の身体には膨大な数の微生物が存在している / Credit:Canva

人間の体には 100兆を超える微生物 が生息しています。

腸内フローラ(腸内細)という言葉はよく聞きますが、 皮膚や口の中、性器にも独自の微生物群が存在 していることはあまり知らないかもしれません。

これらの微生物は個人ごとに異なる特徴を持っており、 「指紋」のように個人を識別できる可能性があります。

例えば、口腔内の微生物は「誰がコップを使ったのか」などを特定するのに利用できると考えられています。

また過去の研究では、PCのキーボード上の微生物から、持ち主を特定できることが報告されています。

しかし、性器の微生物が 性行為の証拠として活用できるかどうか については、これまでほとんど研究されていませんでした。

もし 性行為中に微生物がパートナー間で移動し、それが一定期間体内に残る ならば、性的暴行の捜査にも応用できる可能性があります。

そこで、今回の研究では 性行為前後で性器の微生物がどう変化するのか を詳しく調べることになりました。

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