アジア圏で「肺がん」が増えている
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喫煙者が肺がんになるのは、多くの人が知っている事実です。
しかし「タバコも吸わないのに肺がんになる人がいる」と聞くと、驚く人も多いのではないでしょうか。
実際、最近の研究では、肺がん患者の中で喫煙経験のない人の割合が増加していることが報告されています。
その中でも影響が大きい地域が日本を含む東アジア圏であり、特に中国において非喫煙者の肺がん患者が大きく増加しています。
この原因として、研究者たちは大気汚染の悪化を指摘しています。
大気中には、微小粒子状物質(PM2.5)や有害化学物質が含まれており、これらが肺に深刻な影響を与えることがわかっています。
例えば、中国では大規模な産業活動や自動車の排気ガスが原因で、都市部の空気が深刻に汚染されています。
このような環境下では、非喫煙者であっても肺がんのリスクが高まるのです。
研究チームは今回の調査で、その証拠を突き止めました。