エピジェネティック時計と猛暑の関係を調べた研究
暦年齢とは別に、実際の体の老化度合いを示す生物学的年齢があります。
この生物学的年齢を測る指標として、近年注目されているのがエピジェネティック時計(エピジェネティック・クロック)です。

エピジェネティック時計とは、DNAメチル化(遺伝子のON/OFFを調節する化学的修飾)のパターンを解析し、個人の老化の進行を測る技術です。
DNAメチル化は、環境要因や生活習慣の影響を受けることが分かっており、その変化が体の老化速度と深く関係しています。
エピジェネティック時計にはいくつかの種類があり、本研究では、PCPhenoAge、PCGrimAge、DunedinPACEという3つの時計が使用されました。
今回、南カリフォルニア大学の研究チームは、平均年齢68歳の約3700人を対象に、彼らの血液サンプルを収集し、エピジェネティック時計を測定しました。
そして各参加者の居住地における気温データを血液採取の日から過去6年間に遡って収集し、累積的な高温曝露がどの程度あったのかを算出。それらの関連性を分析しました。