深海から約7000種の新しい微生物が発見される

今回の調査では、合計7,564種の微生物が特定されました。
そのうち89.4%が、これまで報告されたことのない新種であることが明らかになりました。
さらに、微生物以外にも発見がありました。
研究チームは、深海を泳ぐ極小の甲殻類「カイコウオオソコエビ(学名:Hirondellea gigas)」を662匹集めることができました。
また、これまで発見された中で最も深い領域で生息する魚類「マリアナスネイルフィッシュ(学名:Pseudoliparis swirei)」も発見しました。

加えて、微生物の遺伝子分析により、深海の一部の微生物は、高圧環境に適応した特殊な遺伝的特徴を持っていることが明らかになりました。
彼らはより小型で効率的なゲノムを持っており、これが極度の圧力下で生存するのに役立っているのです。
一方で、より大型で柔軟なゲノムを持っている微生物も存在しており、これらは変化する状況に適応して生き延びることが得意であることが分かりました。
研究チームは発見された微生物の遺伝子をさらに詳しく分析することで、地球上の他の場所で絶滅の危機に瀕している生物を保護するために応用できるかもしれないと考えています。
マリアナ海溝での7000種の新種発見は、地球の生物多様性の奥深さを示すものです。
私たちがまだ知らない生命の形が、深海には無数に存在するのかもしれません。