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土砂崩れから人々を救った犬と飼い主の行動とは? / Credit:Canva
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67人の命を土砂崩れから救ったのは「1匹の犬」と「飼い主の対応」だった

2025.08.28 22:00:14 Thursday

動物は、人間よりも早く自然の異変に気づくことがあるものです。

このことを証明するような出来事が、2025年6月30日、インド北部ヒマーチャル・プラデーシュ州で起きました。

豪雨による土砂崩れで村がほぼ壊滅する中、1匹の飼い犬の吠え声がきっかけとなり、それに応じた飼い主の行動によって67人の命が救われたのです。

いったいどのような救出劇だったのでしょうか。

Dog’s Bark Saves 67 Lives As Monsoon Wipes Out Village In Himachal’s Mandi https://www.ndtv.com/india-news/dogs-bark-saves-67-lives-as-monsoon-wipes-out-village-in-himachals-mandi-8840831

飼い犬の「吠え」と飼い主の「瞬時の対応」が村人67人の命を救う

この出来事が起きたのは、インド・ヒマーチャル・プラデーシュ州のマンディ地区シヤティ村です。

2025年6月20日から続くモンスーンにより、州全体では地滑り、鉄砲、局所的豪雨などの自然災害が相次いでいました

その被害は深刻で、わずか10日あまりの間に50人が雨による災害で命を落とし、さらに交通事故による死者を含めると78人にのぼると報告されています。

特にマンディ地区は、道路が多数寸断されるほどの被害を受け、156本の道路が封鎖されたとも伝えられています。

そんな中、6月30日の深夜0時から1時の間に、シヤティ村を大規模な土砂崩れが襲いました。

山間にあるこの村では、大雨により地盤が大きく緩んでいましたが、人々がその危険に気づくことはありませんでした。

しかし、1匹の飼いがその異変を察知していました。

飼い主であるナレンドラさんの家の2階で寝ていたこの犬は、突然異常な吠え方を始めました。

夜中にもかかわらず、激しく吠え続けたのです。

ナレンドラさんは、犬の鳴き声で目を覚まし、2階へ様子を見に行ったところ、家の壁に亀裂が入り、水が浸入し始めているのを発見。

彼はすぐに犬をつれて1階に降り、家族を起こしました。

その後は、犬を連れて村中を走り回り、安全な場所へ避難するよう呼びかけました。

まだ雨が降りしきる中、住人たちはほとんど何も持たずに外へと避難しました。

住人たちが避難して間もなく、村は大規模な土砂崩れにより、10棟近くの家屋が倒壊。

現在、地表に見える家はわずか4〜5軒で、それ以外は厚い土砂の下に埋もれてしまっています。

しかし、ナレンドラさんと犬のおかげで67人、20世帯が無事に避難することができました。

次ページ動物たちの変化が「自然災害」を事前に教えてくれるかも

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