マウスの不要細胞を処理・病状の改善に成功
研究グループはまず、マウスに「メラノーマ(悪性黒色腫)」というがん細胞を移植し、その表面に存在するタンパク質(TYRP1)を認識するクランチを投与する実験を行いました。
その結果、クランチを投与したマウスでは、がん細胞の増殖が著しく抑制されることがわかりました。
コントロール群として、がん細胞の表面目印と無関係なクランチを投与したところ、効果は得られませんでした。
このことから、クランチは標的とした細胞だけを選択的に除去できる高い特異性を持っていることが示されました。
さらに、自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス,SLE)を起こすマウスモデルに対して、異常なB細胞を標的とするクランチを投与する実験も行われました。
その結果、血液中のB細胞が大きく減少し、病態の改善が認められました。
クランチの最大の新規性は、「細胞死を経ずに、不要な細胞を選択的に貪食細胞に取り除かせることができる」という点にあります。
今後は、クランチの体内での安定性を高めるための技術開発、ヒト疾患への応用や医薬品化が期待されています。
実用化に向けては、バイオテック・スタートアップの設立も進行中で、がん治療や自己免疫疾患治療の新しいプラットフォームとなる可能性を秘めています。
「体の中に残ってしまう不要な細胞を、細胞死を待たずに直接片付けられる」
そんな新しいアプローチが、これからのがんや難治性疾患の治療に大きな希望をもたらしてくれそうです。
今後のクランチ研究の進展に注目です!
これ物凄いぞ…
実用化になったら益々高齢化社会になってしまうから、厚生省はなかなか認可しないと思う。
実用化になったら益々高齢化社会になってしまうから、厚生省はなかなか認可しないような気がする。