糖尿病治療薬メトホルミンと『脳』の意外な関係が判明

メトホルミンは脳に効くのか?
謎を解明するため研究者たちはメトホルミンをマウスの脳内に直接届けることにしました。
マウスの脳の中央にある「脳室」という空洞部分に、通常使われるメトホルミンの何千分の一(1〜10マイクログラム)という極めて少ない量を注入したのです。
その結果、非常に微量にもかかわらず、血糖値が大きく下がりました。
このとき、食事をしているかどうかは全く関係なく、薬が直接脳に働きかけていることが明らかになったのです。
つまり脳は、非常に少ない薬の量でも敏感に反応し、血糖を下げる力を持っているということです。
次に研究チームは、脳の中でも特にどの細胞が薬に反応しているのかを詳しく調べました。
すると脳の中心付近にある「視床下部」というエリアの中の「VMH(腹内側視床下部核)」と呼ばれる小さな部位に存在している特定の神経細胞(SF1ニューロン)が強く活性化していることがわかりました。
SF1ニューロンは、血糖値を適切に調整するための重要な神経細胞です。
しかもこのSF1ニューロンは、Rap1というタンパク質が存在しているときにだけ、メトホルミンによって活性化されました。
つまり、SF1ニューロンが血糖を下げるためにはRap1の働きが欠かせないことが証明されたのです。
実際、遺伝子操作によってRap1を排除した組み換えマウスの場合、メトホルミンを投与してもSF1ニューロンはうまく活性化しませんでした。
一方で組み換えマウスであっても、メトホルミン以外の糖尿病薬(インスリンやGLP-1作動薬など)を投与すると、通常どおり血糖値が下がったのです。
この結果から「Rap1がないと、メトホルミンだけが効かなくなる」という現象がはっきり見えてきました。
ここで研究チームは、もう一歩踏み込んで重要な実験を行いました。
今度は逆に、脳のVMHの中でRap1をずっと「ON」の状態(常に活性化した状態)に固定したマウスを作り出したのです。
すると、メトホルミンを投与しても血糖値がほとんど下がらなくなりました。
この結果から、脳の中のRap1が正常に「OFF」にならなければ、メトホルミンが十分な効果を発揮できないことが明らかになりました。
ある意味で、脳の配電盤でメトホルミンが密かにブレーカーを落とし、高血糖という『電流』を止めているとも言えるでしょう。
つまりメトホルミンは脳のRap1というスイッチが存在していることと、それを「OFF」にすることで、血糖値を下げていたのです。
さらに面白いことに、薬の量を高用量(200〜250ミリグラム/キログラム)に増やすと、Rap1がなくてもメトホルミンの血糖降下作用が現れました。
このことから研究チームは、薬の量によって脳が働くかどうかが切り替わる、「二段構え」のメカニズムがあると考えています。
つまり、少ない薬の量(低用量)のときは脳のRap1が主役となり、多い薬の量(高用量)では、脳以外の肝臓や腸など別の経路が主役になるという仕組みが、今回の研究で具体的に示されたのです。
























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