筋力低下だけではない、転倒の意外な要因

「歳をとると体が硬くなる」――誰もが当たり前だと思っていることです。
実際、年配の方から「昔より体が思うように曲がらない」「関節がぎくしゃくする」といった嘆きを耳にすることも多くあります。
ところが今回、その“常識”を真っ向から揺さぶる研究結果が報告されました。
高齢者の場合、むしろ体の一部が“柔らかくなりすぎて”いることでバランスが悪くなっている可能性が浮かび上がったのです。
これは転倒の一因が体の硬直ではなく、「柔らかすぎるアキレス腱」がバランスの低下と関連している可能性を示しています。
アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)と骨(踵骨)をつなぐ太い「綱(つな)」のような存在です。
ジャンプするときにはゴムのバネのように伸び縮みして力を蓄え、私たちを上に押し上げてくれます。
しかし、日常生活でじっと立っているときにも、アキレス腱は意外なほど働いています。
私たちの重心は、実は足首の少し前にあります。
つまり、放っておくと人間の体は“前に倒れようとする”構造になっているのです。
それを防ぐために、ふくらはぎの筋肉は常に足首をつま先方向に引っぱるように力を入れています。
このとき、筋肉が骨を引っ張る「ロープ」の役目を果たしているのがアキレス腱です。
静止しているように見えても、体の内部では筋肉と腱が小刻みに伸び縮みしながら、私たちを転倒から守っています。
では、歳をとるとこの“綱”に何が起きるのでしょうか。
これまでの研究では、高齢者の姿勢のふらつきは主に筋力の低下や感覚の鈍化によると考えられてきました。
しかし、筋肉がしっかり働くためには、それをつなぐ腱にも“ほどよい硬さ”が必要です。
腱が硬すぎたり、反対に柔らかすぎたりすると、力の伝わり方が効率的でなくなる可能性があります。
言い換えれば、バランスのよい「弾力」が保たれてこそ、体は効率的に支え合えるのです。
埼玉県立大学の研究チームは、「もし高齢者のアキレス腱が柔らかくなりすぎているとしたら、筋肉の力が骨にうまく伝わらず、バランスを崩しやすくなるのではないか?」という疑問を抱きました。
この問いを確かめるため、彼らは若者と高齢者のアキレス腱の“硬さ”を比較し、さらに日常的な立位動作の中で腱がどのように働いているかを詳しく調べました。
筋肉ではなく「腱」に焦点を当てたこの研究は、これまでの「筋力だけを鍛えれば転ばない」という考え方を揺さぶる試みでもあります。
はたして、“体の硬さ”ではなく“腱の柔らかさ”こそが、私たちの足元を不安定にしているのでしょうか?


























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